この道は四国八十八ヶ所の本道ではないのですがほとんどの遍路絵地図に記載されています。1番から順に回るのではなく途中の札所から打ち始めた場合、88番大窪寺から1番に向かうには大きく分けると二つのルートがあり。一つは白鳥大神宮を経由して3番へと向かう道、もう一つは10番切幡寺経由で向かう道です。
10番経由の場合は道中日記、納経帳などから10番から9番、8番と逆回りに1番まで巡りそれから17番、16番、11番と巡っていたようです。
四国偏礼絵図(細田周英)には距離は二リと書かれていて途中の村はヲトゼ(乙瀬)ヤカミ(矢上)モト(本村)ヲクノ(奥野)ヒガシクロダ(東黒田)タカワ(高輪)とあります。
道筋で確認出来た標石を紹介します。
1番霊山寺を出て2番極楽寺へ行く途中から左に分れ17番へ向かうのですが分岐の所に大麻宮常夜灯などいくつかの石造物がありその中に道標が2基
一つは真念標石です。


それより500m程南下し板東谷川を渡る手前に地蔵の台石だったと思われる道標


川を渡り300m程の愛宕神社横の小堂内に


神社前を通りしばらく行くと旧吉野川の渡し場で今は少し東の橋を渡ります。
渡った先のT字路の所に小堂があり傍らに上部欠損の照蓮標石


是より先は道筋が確定できずMAPには明治時代の地形図を元に想定して表示してます。


藍住町奥野原の曲がり角には2基の道標




藍住町にもう1基地蔵尊台石タイプの道標が在るようだが見つけることは出来なかった
藍の館の少し北の道路に地蔵堂がありその脇に


今は橋も無く渡れない(小塚渡し)が吉野川(別宮川)を渡った先にある東黒田の高地蔵の前と脇に2基の道標


そして飯尾川を渡る手前に


井戸寺の少し手前には丁石


これは付近の道標、丁石等から5番地蔵寺の五百羅漢への丁石だと思われます。
これより200m程で17番井戸寺に着きます。
MAP1(カシミール3Dより作成)
MAP2
MAP3
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