38番蹉跎山(金剛福寺)から39番寺山(延光寺)間の道標・丁石
38番から次の39番へは二つのルートが有り
①土佐清水から月山経由で行く道 ②市野瀬迄戻り39番へ向かう道
②の経路の道筋です。
「四国遍路道指南」より抜粋すると
是より寺山迄十二里。右真念庵へもどり行く〇真念庵〇成山村(成山)おほうめうち村(狼内)真念庵より是迄山路、渓川〇上ながたに村(上長谷)、しるし石、いにしへハ左へゆきし、今ハ右へゆく、但大水のときハ左よし〇ゑの村(江ノ村)、川有。水ましの時ハ庄屋並村翁遍路をたすけわたす〇いその川村(磯川)、やきごめ坂(焼米坂)〇ありおか村(有岡)〇やまだ村(山田)
卅九番寺山院
「四国遍礼名所図会」では
一ノ瀬村(市野瀬)小川、左へ行。山路、谷川。山坂、成山村、家四五軒有 一宿。
二十一日 天キ吉 出立 谷川、山路廿丁行 狼内村右手に在所有り 小川橋有り是より右へ行大水の時ハ左吉とす 小川橋有り 上長谷村谷川多し谷合長し 坂小坂なれども木重り淋し ゑの村茶屋にてすし有 甚よし名物也 川船渡し 三文宛 磯川村茶屋にて 休息 焼米坂小坂也 石焼米ノ形也 有岡村入口ニ八袋の接待有り 住吉社右手有り 山田村此所も八袋の接待有り 中村
三拾九番赤亀山寺山院延光寺
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39番金剛福寺の門前には2基の道標


来た道を市野瀬迄戻りそれより左へ向かい概ね県道346号線を北上します。


足摺道にある道標と同じく作州の人が施主の道標


遍路途中で亡くなった人の墓を示す道標


成山からは県道から別れ山道に入り山道を下った所には手差しの道標


上長谷の分岐には「四国遍路道指南」に書かれている真念の標石
貞享4年(1687)の銘がある


しばらくは車道を歩き道路の傍らに手差しの道標


やがて登り道となり峠からは山道を下ります。麓までには2基の手差しの道標が




平地に出て少し行くと田んぼ道となり道標があるがこの先の道は消滅している




山田には文政年間の道標
近くの金毘神社を経て40番寺山へ行けるようだ


しばらく進み国道から右に寺山へ向かう道に行くと左側には享和3年(1803)の道標
右側には徳右衛門の標石


道の右側、山の斜面防護コンクリート前に上部欠損の真念標石
その横には寺山へ10丁の舟形標石


旧遍路道から少し離れた国道脇に中務茂兵衛の標石


次にも中務茂兵衛の標石


次に3丁と示す標石が有るようだが見落としたのか見当たらなかった。
寺の入り口に次の40番札所へ標す中務茂兵衛の標石
この道を左へ山道に入るのが40番への遍路道


寺の境内、大師堂裏には付近に有ったと思われる道標が置かれていた


四国遍禮名所図会の絵図
MAP39-01(カシミール3Dにて作成)
MAP39-02
MAP39-03
MAP39-04
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